実家がゴミ屋敷になってしまったら―実例と解決への道

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「実家がゴミ屋敷になっている、片付けてもらえないか」そんなご依頼をいただくことが結構あります。

実際に作業をおこなった事例の中から、いくつかご紹介してみたいと思います。

住宅街の中にある実家のイメージ
※写真はイメージです。掲載事例の住宅とは関係ありません。

親との言い争いを避け、放置してしまったケース

Aさん(50代・女性)の実家は、父親が亡くなってから放置状態になっていました。

父親の存命中から、Aさんは、仕事が忙しく、実家に帰省する機会も減っていました。

ある日、久しぶりに実家に帰ると、玄関からゴミがあふれ出し、足の踏み場もない状態になっていました。

片付けを促しましたが、父親は捨てたくないと言い、喧嘩になってしまうことが続きました。そのため、長い間、ゴミ屋敷状態のままになっていました。

また、悪臭や害虫が日に日に発生し、自分自身も現実逃避のような形になり、だんだんと実家に足を踏み入れることもなくなっていったのです。

家からあふれだすゴミのイメージ
※写真はイメージです。Aさんご実家とは関係ありません。

しかし最終的に、お父様が亡くなられてしまい、実家も、いつまでもこのような状態で放置する訳にはいかなくなりました。かと言って、Aさん自身で解決出来る状況は既に超えていました。

そこで、片付け清掃専門業者である我々にご依頼を頂きました。

現地の状況は、事前にお聞きしていた内容よりも荷物の量は多く、悪臭、害虫等の発生も想定していたよりも酷い状態でしたが、スタッフ6名にて、2日間かけてゴミを撤去しました。

合わせてハウスクリーニングも行い、人が住める状態のご実家に戻させていただいて、完了となりました

花のある家のイメージ

疎遠だった実家が、ゴミ屋敷化している事実を突然知ったケース

Bさん(50代女性)は、実家を出て独立され、しばらく実家には帰っていませんでしたが、一人暮らしのお母様とは連絡を取り合っていました。

ある日、お母様から体調が悪いと連絡があり、久しぶりにご本人の様子を見に行ったところ、実家がゴミ屋敷化しておりビックリされたそうです。

ゴミでいっぱいになった実家のイメージ
※写真はイメージです。Bさんご実家とは関係ありません。

Bさんは、このままでは環境的にもご本人にとっても良くないと考え、お母様と話し合い、施設に入所してもらうことにしました。そして、施設に入所する前に、ゴミ屋敷の片付けのご依頼をいただきました。

もしかしたら戻って来られないケースも想定されていましたが、ご本人が元気な内はいつでも戻ってこられるようにと、お母様ご本人が必要なものは残しておくようにしました。運べるものは施設に運び、運びきれない必要な物のみを残して、あとの不用な物は撤去させて頂く、という作業になりました。

4人で丸1日かかりましたが、無事に完了となりました。

その後のお母様がどうなったのか、うかがってはおりませんが、もしかしたら戻ってこられても、快適に生活できるくらいにはさせていただきました。

高齢女性の手をにぎるイメージ

親子で一緒に住んでいたにもかかわらず、ゴミ屋敷になっていると気づかなかったケース

Cさん(40代女性)は、ご両親とお子様1人の4人暮らしをしていました。

お父様は、介護保険の「要支援」の認定を受けておられました。シングルマザーのCさんは仕事で忙しく、家のことや介護・育児は、母親任せになってしまっていました。

ある日、お父様の介護をお願いしているヘルパーさんと、久しぶりに話す機会がありました。

すると、ヘルパーさんから、

「足の踏み場がないほど物が散乱している現状を、
改善してはどうか」

と指摘を受けました。

Cさんは、ご自宅がいわゆる「ゴミ屋敷」状態だとは、今まで感じた事もありませんでした。

第三者に指摘されて初めて、マズイ状態になってしまっている現状に気付いたそうです。

足の踏み場もないほど物が散らかった部屋のイメージ
※写真はイメージです。Cさんご実家とは関係ありません。

Cさんは、ご両親と片付けについて話し合いを重ねていきました。ですが、急に片付けをすることに抵抗があるご両親は、「そんなもったいない、捨てられないよ」と、なかなか片付けを行う気になってくれませんでした。

今の高齢世代は、物を大切にしなさい、何かあった時の為に備蓄をしときなさいと、今以上に言われて育った方が多いです。このため、一般的なゴミ屋敷以上に、「モノ屋敷」に近い場合が多いのです。

最終的に、ヘルパーさんの助言などもあり、本当に必要な物は残す、期限切れや不用品等の物は捨てるということになりました。1つ1つ必要の有無を確認しながらの作業としてご依頼をいただき、片付け作業を行いました。

1つ1つ確認を頂きながらの作業になった為、人数を大量に動員するのではなく、3人で2日間、しっかりと時間をかけて選別頂きながら、作業を完了させました。

3世代家族のイメージ

高齢世代の方に多い「物へのこだわり」

ご実家がゴミ屋敷になってしまう例が、実は結構多いのです。

というよりも、高齢者のお住まいがゴミ屋敷になってしまう例が、実はかなり多いです。

その背景には、やはり、恒例の方は皆さん、物を大切にされる傾向が強いことが挙げられます。戦後の物資不足を経験した世代は、物をなるべく捨てたくない、という意識が根強く残っているのだと思います。

また、高齢者は孤独感を抱えやすく、物が心の支えになっている場合もあります。さらに、認知症になると、判断力や行動力が衰え、ゴミを溜め込んでしまうことがあります。

物をためこんだ納屋のイメージ

実家のゴミ屋敷、解決の道は容易ではありません

実家がゴミ屋敷になったケースは、経験上申し上げますと、親がそこに生活した状態のまま解決にいたることは、あまり多くありません。

ゴミ屋敷になってしまう原因は、住んでいる方本人の中にあるものです。つまり、ご本人が何かしら「変わる」「変わりたい」というきっかけがなければ、ご本人の中に「片付けてほしい」という意思が生まれないのです。

結局、体調を崩したり要介護状態になって、病院や施設に入ることになり、そのタイミングで片付け作業のご依頼をいただくことが多いのです。

それでも、「片付けてもらえるなら、片付けてほしい」となったなら

それでも、もしもご本人の説得に成功し、

「片付けてもらえるなら、片付けてほしい」

という気持ちが生まれたようなら、

ぜひ私どもにご相談ください。

一般の方には「こんなのとても、簡単には片付かない」と思えるゴミ屋敷も、私たちプロの手で片付ければ、長くても数日できちんと片付きます。

※弊社作業実例より

家を埋め尽くしていたゴミが片付くと、QOL(生活の質)も上がり、身体的にも気持ちの面でも、改善する場合もあります。

ぜひお見積りをご依頼ください。ご実家の状況に応じて、誠心誠意、作業のご提案をさせていただきます。

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