きょうも現場に出ている、弊社の作業員たちがいます。
依頼された皆さんから見れば、
「こんな状態の部屋を、手際よくちゃっちゃと片づけていくのはすごい」
「臭いや汚物、ゴキブリもいるけど、平気なんだろうか」
「夜間も作業してくれるけど、いつ休んでいるんだろうか」
そんなふうに思えることもあると思います。
何でもそうですが、自分の特性に合った仕事であれば、やる気と充実感をもって続けることができます。
ゴミ屋敷清掃の仕事も、他の仕事と同じように、向き・不向きがあります。
ゴミ屋敷清掃に向いている人、向いてない人とは、どんな人でしょうか?
日頃の作業の中で感じたことをもとに、少し書いてみたいと思います。
汚物・臭い・害虫 「気にせず割り切れる」人が向いています
ゴミ屋敷清掃の現場は、やはり、汚れています。臭いがしますし、腐敗したもの、汚れたもの、排泄物などもあります。
そして、ゴキブリなどの害虫がいることもしばしばです。
そういうことに対して、「気にせず割り切れる」という気持ちが必要だと思います。
「よく耐えられますね」と言われることもありますが、ご依頼をいただく以上は、仕事だと割り切って作業しています。
自分で片づけられるようならば、私たちに依頼はされません。できないから、依頼を受けています。そのために行っているわけですので、いちいち、におう、とか、虫がいる、とか気にしている場合ではないわけです。
割り切って作業にあたらなければ、気分が悪くなったり、精神的に苦しんだりします。
急なご依頼・夜間の対応 不規則な勤務ですが、労働時間は案外短い
ゴミ屋敷の片付けは、急なご依頼や、昼夜問わず対応するケースが多くなります。
「明日までに片づけて退去しなければならない」
「昼間は仕事をしているので、夜間しかお願いできない」
といったケースや、現場に行ってみたらゴミの量が多く、急遽、増員を手配したりすることもあります。
ですので、固定の休みが欲しかったり、勤務時間をきっちり決めたい方には、あまり向いていないかもしれません。
しかし、毎日・毎週というように定期的にある仕事ではないので、結果的に、休みはそれなりにあるかもしれません。
あと、長時間勤務になる事はそんなにありません。労働時間は、自分のペースで調整しやすいかもしれません。
作業は臨機応変、創意工夫でやりとげる 柔軟な対応力が必要
ゴミ屋敷の片付け作業では、現場ごとに要求される作業が大きく異なります。
現場に行って、状況をみきわめて判断していきます。ただ袋に詰めればいいのか、貼りついて取れないのか。害虫がいるかいないか、どんどん運び出すのが良いのか、ためておいて最後に出すのが良いか、など。
本当に、現場によって千差万別で、ひとつとして同じ現場はありません。
ですから、作業をする人は、臨機応変な対応ができる柔軟性、対応力は必要かもしれません。
もちろん、現場作業の経験を積んで、さまざまな「引き出し」を持つことで、だんだんに対応力がついていく面はあります。それも大事なことです。そのうえで、その人の特性というか、柔軟に考えて作業を組み立てられる力、というのは、やはりあるなあと感じます。
「誰かのために行動する」「困っている人を助ける」人は向いている
日頃から、誰かのために行動したり、困っている人を助けたりできる人は、ゴミ屋敷片付け作業に向いていると思います。
仕事にやりがいを感じやすいと思います。
だいたいにおいて、人から敬遠されがちな作業です。やりたくない、知らないふりをしたい。関わりたくない。
しかし、結局は、誰かがやらなくてはならない、という状況でご依頼をいただきます。もちろん、ボランティアではなく報酬はいただくのですが、しかし、ただ単にお金だけのためにやれる作業でもありません。
ですから、他人が敬遠したいと思うような作業をひきうけて、誰かのためになりたいと考えている人には、向いている仕事だと思います。
人と向き合う気持ちは大切、でも感情移入しすぎる優しい人は向いてない
ゴミ屋敷の片付けをする場合、人と向き合う気持ちは大切ですが、感情移入しすぎる優しい人は向いてないと思われます。
ゴミ屋敷の片付けは、単なる清掃作業かといえば、そうでもない部分がどうしてもあります。
そこに住む人の生活背景、心理状態、そして捨てられない理由といった、様々な要素が絡み合った現場での作業になるからです。
人と向き合う気持ちは大切です
そこで、やはり「人と向き合う気持ち」は大切です。
依頼者様との信頼関係を築くことで、スムーズな作業を進めることができます。話を聞き、状況を正確に把握することで、作業も適切に実施できます。
また、片付け終わった時に、依頼者様の気持ちが変化していることに気づいたり、感謝の言葉をいただくこともあります。そんなとき、「この作業をお受けしてよかったな」と感じてモチベーションの維持につながるのも、やはり、依頼者ご本人と向き合ってきたからこそです。
感情移入しすぎると、いろいろと問題も出てくるのです
しかし一方、あまり感情移入しすぎると、いろいろと問題が起きます。
捨てられない理由に共感しすぎてしまい、判断が遅れて作業が進まないことがあります。依頼者様の状況に深く入り込みすぎてしまい、精神的な負担が大きくなってしまうこともあります。
感情に左右されてしまうと、客観的な視点で問題解決のご提案ができなくなる場合もあります。
過度に手を差し伸べてしまい、負担が大きくなりすぎてパンクしたり、依頼者様の自立を阻害してしまう可能性もあります。
入るきっかけはさまざま、続けているスタッフはこんな人たちです
この仕事に入るきっかけはさまざまですが、長く続けているスタッフは、だいたいこのような人たちだと思います。
今日もご依頼をうけ、おもに関東一円を飛び回っています。どうぞお気軽にお問い合わせください。