あなたの家は大丈夫?ゴミ屋敷で急増する「トラッキング火災」の恐怖と対策

  • ブックマーク
  • -
    コピー

ゴミ屋敷が火事になりやすい、と聞いても、どこか他人事だと思っていませんか?

ホコリと湿気さえあれば、コンセントは24時間いつでも発火する時限爆弾になり得ます。

この記事では、ゴミ屋敷に潜む具体的な火災リスクと、あなたの命と財産を守るための最も効果的な対策をプロの視点から解説します。

ゴミ屋敷を放置してはいけない理由のひとつとして、「火災になるリスクがある」と言われます。

(※動画は、2015年に実際にあったゴミ屋敷火災を報じるニュースです)

電気コードが火災の原因に

皆さんも、多くの電化製品をお使いだと思います。

その電源コードや延長コードが、火災の原因になる場合が非常に多いのです。

電源コードの火災リスクを表すイラスト
コンセントからの出火、タコ足配線、家具が電線を踏むことによる断線出火

【危険】トラッキング現象

コンセントとプラグの隙間に溜まったホコリが湿気を吸うことで、電気が流れて発火する現象です。

ゴミ屋敷はホコリが多く、湿度も高くなりがちなため、このトラッキング火災のリスクが極めて高い環境と言えます。

家電の電源がOFFでも発生するため、24時間危険に晒されている状態なのです。

【要注意】そのほかにも火災の原因がこんなに!

ショート(短絡)・断線

電源コードの被覆が損傷し、内部の電線が接触することで過電流が流れ、発熱・発火する現象です。コードが家具の下敷きになったり、ペットが噛んだりすることで発生する可能性があります。
また、コードを無理に曲げたり、引っ張ったりすることで内部の電線が断線し、発熱・発火する場合もあります。

過電流

一つのコンセントに複数の電気製品を接続し、許容電流を超えてしまうことでコードが過熱し、発火する現象です。いわゆる「たこ足配線」でよく起こります。

コードの経年劣化

長年使用することでコードの被覆が劣化し、絶縁性が低下することで発熱・発火する現象です。
※メーカーは、電源タップの寿命を3~5年として、それを超える場合は交換をすすめています。意外と短いので注意が必要です。

その他

コードを束ねたまま使用することで熱がこもり、発火する場合があります。
プラグとコンセントの間にゴミや異物が挟まることでも火災の原因になります。

ひとつひとつの原因をみていくと、ゴミ屋敷でなくても実は同じことです。使い方を誤ったり、長い間放置したりすれば、電線は火災リスクがあります。

ゴミ屋敷では、電線火災のリスクはさらに上がります

ゴミ屋敷状態のお部屋では、電線火災のリスクは、普通のお部屋よりも著しく高くなります。

電源コードやコンセント自体が、ゴミに埋もれていることが多いためです。

天井近くまでゴミが積みあがっている部屋の写真

コードが古くなったり、断線していても気づかず、差し直しも交換もできず、長期間使い続けることになります。

液体をこぼしてしまったり、ゴミから液体が染み出したりしても、埋もれているので分からないまま、コンセントにかかってしまう可能性もあります。ネズミが発生しているお部屋では、ネズミにかじられて断線するという事故も起きています。

タバコからの火災、タバコ以外からの火災

ゴミ屋敷でも、タバコからの火災は多く発生します

消防白書を見ると、タバコは火災原因のトップです。

詳しく見ると、

  1. 吸殻を捨てたゴミ箱からの出火
  2. 寝タバコから、布団に火が落下
  3. 灰皿などからの出火

という原因が多いそうです。

煙草火災の原因 吸い殻を捨てたゴミ箱 寝タバコ 灰皿

ゴミ屋敷の場合は、それに加え、室内が可燃物でいっぱいなので、タバコの不始末は簡単に燃え広がってしまいます。

ゴミ屋敷のへやいっぱいにごみがうずたかくたまっているようす

タバコ以外にも、こんなものがゴミ屋敷の出火原因に

タバコを吸わない方が住んでいる場合は大丈夫なのか、といえば、そうではありません。

そのほかにも、こんなに火災の原因になるものがあります。

スプレー缶からの火災
スプレーの缶を、なにげなくストーブのそばに置いておくと、簡単に火災になってしまいます。

スプレー缶をファンヒーターの前に置く実験、しばらくすると爆発炎上してるようす NITE YouTubeより
YouTube NITE offical 「【NITE製品安全】あぶない!スプレー缶やカセットボンベの発火」より

乾電池・リチウムイオン電池からの火災
使い終わった電池を、そのまま袋などにまとめておくと、それだけで発火します。残った電気がショートするのです。
また、スマホやモバイルバッテリーなど、リチウムイオン電池の発火事故はよく報じられるので、ご存じの方も多いと思います。

ボタン電池、モバイルバッテリー、携帯用扇風機などが発火しているようす

なんとプリンターのトナーが原因の火災も!

そのほか、ゴミの山に埋もれることによって、さまざまな電気製品が火災の原因になります。

例えば、レーザープリンタがゴミ山の下に埋もれ、漏れたトナーが原因で発火し、ゴミの山に燃え広がった事例もあります。

多くの現場が「火災一歩手前」

最初に書きましたように、弊社で作業を行った事例の中では、実際にゴミ屋敷が原因で火災になった現場は、幸いにもありませんでした。

しかし、実際に片付け作業をおこなってみると、「火災一歩手前でしたね」という現場がほとんどでした。

ゴミ屋敷ではない、火災現場の片付け作業はおこなった経験があります。その原因はやはり、ガスの消し忘れや、さきほどご紹介した電気コード関係の火災がほとんどでした。

あなたの不安を「安心」に変える。プロによる火災予防という選択肢

「費用を抑えるために、自分で少しずつ片付けよう」 そうお考えになるのは、当然のことです。しかし、ゴミ屋敷の片付けは、単なる「大掃除」とは全く異なります。それは、目に見えない無数の火災リスクを一つひとつ解除していく、専門知識を要する「安全確保作業」なのです。

自力での片付けには、専門家から見ると看過できない、いくつかの重大なリスクが伴います。

1. 「隠れた火種」プロが見つけて安全に処理します

ご自身で片付けを進める際、最も危険なのが「隠れた火種」を見過ごしてしまうことです。

例えば、前の章でご紹介した「トラッキング現象」は、家具の裏やゴミの山に埋もれたコンセントで静かに進行します 。ホコリを被った電源プラグを知識なく抜こうとすると、その瞬間にショートして火花が散る危険性すらあります。

また、長年の圧迫で劣化した電気コードや、ネズミがかじった配線などは、見ただけでは判断が難しく、つい「大丈夫だろう」と見過ごしてしまいがちです。

私たちは、数多くの現場経験から、どこに危険が潜んでいるかを熟知しています。安全を確保しながら電気系統を確認し、危険な箇所を特定して対処する。これは、専門業者だからこそできる重要な火災予防策です。

ホコリを被ったタコ足配線のコンセント 家具の下敷きになり押しつぶされた電源コードが、家具を動かすと出てきた様子

2. 途方もない量の片付け、心と体の負担になる前に丸投げしませんか?

ゴミ屋敷の片付けは、想像を絶する肉体労働です。重たい家具の移動、大量のゴミ袋の搬出は、腰を痛めたり、ガラスの破片などで怪我をしたりするリスクと常に隣り合わせです。

さらに深刻なのが、精神的な負担です。終わりの見えない作業は、時に人の心を折ってしまいます。「少し片付けては、疲れてやめてしまう」ことの繰り返しでは、火災のリスクは一向に解消されません。

プロに任せるということは、こうした心身の負担から完全に解放されるということです。お客様はただ、私たちに「お願いします」と伝えるだけ。あとは、安全で快適な空間が戻ってくるのを待つだけでいいのです。

3. 片付けで終わりではありません。ゴミの分別と処分もプロにお任せください

片付けで出た大量のゴミは、どう処分すればいいのでしょうか? 家電リサイクル法対象の品目、粗大ゴミ、可燃物、不燃物…。これらを自治体のルールに従って正しく分別し、決められた日に出すのは、非常に困難な作業です。ルールを間違えれば、回収されずにゴミが残り続けたり、不法投棄と見なされて近隣トラブルに発展したりする可能性もあります。

私たちは、廃棄物に関する法令を遵守し、すべての不用品を適切に分別・処分します。お客様が片付け後の二次的なトラブルに悩まされることは一切ありません。

分別されたゴミ袋や不用品をトラックに積み込んでいる、ゴミ屋敷の片付け作業風景のイメージ

4. 果てしなく終わらない作業も、プロの手で一日で終わらせます

自力での片付けが数ヶ月、あるいは数年かかってしまうケースは珍しくありません。その間、火災のリスクは一日たりとも消えることはないのです。

私たちの最大の強みは、その圧倒的なスピードです。経験豊富なスタッフがチームで連携し、計画的に作業を進めることで、ほとんどの現場はわずか1日~数日で完了します 。

「いつか解消されるかもしれない火災リスク」を放置し続けるのではなく、「今日、この瞬間に火災リスクを根絶する」。プロに依頼するということは、あなたとご家族の未来の安全を、最も早く、そして最も確実に手に入れるための投資なのです。

安全な毎日を取り戻すための第一歩を、私たちが全力でサポートします。
まずはお話をお聞かせください。
今の暮らしをどうしたいか、日数や金額のご希望、丁寧にお伺いして、適切なプランをご提案させていただきます。

  • ブックマーク
  • -
    コピー